いわゆる野球肩で、成長期(15歳未満)に起こる、上腕骨上端部の成長軟骨の障害のことです。
投球動作により上腕骨にかかる、ひねりのストレスと投げ込むときに起こる上肢末梢方向への遠心力が主な原因です。投球をする際、上腕を後方に引きながら外旋というひねりの動作を行っています。さらに投げ込む際に、上腕はほぼ最大外旋位から一気に内旋というひねりをしながら前方に振り下ろしていきます。この上腕の内旋、外旋という回旋動作と、腕を振り下ろす際に起こる遠心力で上肢を末梢方向への引っ張る力、さらにその動作を行う際に働く筋肉の張力による負荷が、上腕上端部の骨端線(成長軟骨)部分に作用します。
骨端線は、骨本体よりも耐久力が弱いため、耐久力の限度を超える投球動作を繰り返すことにより徐々に損壊していくのです。
上腕骨上端部骨端線離開の治療
まずはX線で診断をし、上腕骨上端部骨端線離開が認められた場合、安静が基本となりますので投球など患部に負荷がかかる動きは制限していただくのが望ましいです。
離開部分の癒合促進のため、超音波で刺激を行い、治療をしていきます。